今の時代、キャッシュで家を買える人はそういないです。皆、住宅ローンを組んで夢のマイホームを買っています。マイホームを買った人は、きっと大切な家族もいることでしょう。家族とマイホーム、とても大切で、とてもとても重たいものです。
そんな中、激務で体が壊れそうなときはあなたはどうしますか。
私は、家族がいて、住宅ローンを抱え、そして激務に耐えきれず体が壊れそうになっていました。そんな私が転職という選択をできた話をします。少し重たい内容になりますが、ご容赦ください。
目次
あなたにとってなにが一番大切ですか
私はそこそこ大きい会社に勤めていました。その会社には「マイホームを買うと、超忙しい部署に配置換えされるか、地方に飛ばされる」という噂があったのです。しかし、そんな人は身近にいなかったので、そんな噂は信じていませんでした。
呑気な私は子どもも大きくなって、今の賃貸マンションが手狭になってきていたので、妻と相談し、思いきって築浅の中古マンションを購入しました。住宅ローン完済は35年後です。
そして、マンションを買った年、私は超多忙な部署に異動になりました。
まさに地獄のような日々です。会社を出れるのは終電、クタクタになって帰ると当然子どもは寝ています。土日もないに等しいです。休めるとしても1日、その休みも子どもと遊ぶ元気はなく、ずっと寝ていました。さらにひどかったのが給料です。残業代が予め組み込まれていたものだったのでいくら働いても、1円も上がりませんでした。
朦朧としながら一年が経ちました。もちろん、「転職」というワードが頭に何度もよぎります。しかし、小学生の子どもと住宅ローン。子どもはマンションをとても気にいってます。今の会社はそこそこ大きく、給料もそこそこ、給料が下がる可能性が高い転職というリスクをとても取ることができませんでした。
そんなとき、妻に言われました。
「無理しすぎてない?体を壊したら元も子もないよ」
家は案外高く売れる⁉︎
私が思考停止状態で仕事をしていたとき、妻は違う道を探してくれていました。不動産会社をいくつか周りマンションの見積もりを取っていたのです。さらにマンション売却後の住宅ローンの返済についても銀行に相談してくれていました。
それによるとマンションは、買ったときの8割ほどの値段で売れそうでした。もちろん、住宅ローンは残りますが、銀行も多少の猶予はしてくれるそうです。
※これは人によります。私が買ったマンションがたまたま値下がりしにくいものでした。銀行の対応も銀行によって変わりますので、必ず事前に相談してくだだい。
「家は命をかけて守るものじゃないよ」という妻の言葉に、私は転職を決意しました。
住宅ローンを武器に
妻の勧めで会社を退職し、家で休養を取ります。本当に久しぶりに子どもと遊びました。あのときの「楽しい」という思いは今でも鮮明に覚えています。辛いときはこのときのことを思い出し奮起しています。
妻は派遣社員として働きに出てくれます。貯金もあったので、マンションは売らずに住んでいました。休んでいる間家事をしていましたが、これが思った以上に大変です。妻の偉大さが身にしみます。このおかげで今は、多少家事を分担できるようになりました。
そして、住宅ローンがあったとはいえ、あの激務に耐えたことが自信になり、転職することができます。残念ながら、給料は前の会社より下がりました。しかし、妻が派遣社員になってくれたことで世帯年収は上がり、マンションはなんとか売らずに住んでいます。
私は本当に妻に恵まれ、運が良かったと思います。あのまま前の会社で働いていたら、きっと体を壊していたことでしょう。
起こり得たもう一つの結末
働きすぎで体を壊し、マンションは競売にかけられる……
競売にかけられると、相場のずっと安い値段で売られます。多額の住宅ローンが残り、銀行には返済を迫られる……
そして家族は離れ離れに……
同じような境遇の人がきっといるでしょう。
次のことを心にとめてください。
1 マイホームの維持にこだわらない
2 自分の健康を第一に考える
3 住宅ローンは最も痛手が少しでも少なくなる方法を考える
家族がいる人の最も大事な責任は、「家族を守る」ことだと思います。マイホームを守ることではありません。あなたが壊れてしまっては家族を守ることはできません。気持ちは痛いほど分かりますが、思い切ってマイホームを切り捨て、転職する覚悟を持ちましょう。
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